岐阜県岐阜市にて、個人サロン、個人スクール、大学や専門学校などでの外部講師をしている由利陽子さんのセラピストライフを紹介します。
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由利陽子さんは、自身のサロンとスクールを運営する一方で、アロマセラピーに関する講義を大学や専門学校などで行っています。
現在は、総合大学の代替補完療法科で行われるアロマセラピーについての授業を受け持ち、20代の学生を対象に基本的な知識や使い方、注意点等を教えています。
お誘いを受けてから学びや準備を必死に
この活動をするようになったきっかけを聞くと、由利さんが学んだアロマセラピーの学校の先生からの紹介で、専門学校の講師としてのお誘いがあったのだそうです。
当初は講師としての経験が少なかったこともあって、お誘いを受けてから、必死に準備をしたのだとか。
そして、その専門学校で講師をしていたところ、別の大学からも直接オファーがあり、講師を引き受けたそうです。
大学が代替保管療法科を新設するにあたり、岐阜近隣で講師を探す中で由利さんに白羽の矢が立ったようです。
講師としての仕事はとても大変なのだそう。文科省に提出する授業計画などの書類作り、授業で使う試験問題作り、さらに成績の評価付けまでも、すべて責任を持って行わなくてはならないといいます。
「学校の仕組みをまったく知らなかったので、必死になって取り組みました」と言っていました。
そんな初めての経験をすることばかりな状態から始めて、すでに4年にも渡って大学の生徒たちにアロマセラピーのことを教え続けています。
大学の講義で学ぶ生徒は、プロのアロマセラピストを目指して授業を受けているわけではありません。
しかし、若い世代にアロマセラピーを教えることは、由利さん自身の講師としてのスキルアップにもなり、また刺激にもなっているそうで、「私自身、気持ちが若返りますね!」と笑って話してくれました。
「今は興味がなかったとしても、生徒たちが将来、社会に出た後にでも、ふとアロマの授業を思い出して、学んだことを生かしてくれたなら、とても嬉しいですね」(由利さん談)
こうした言葉が出るのも、いかに由利さんが育成に携わることへの想いがあるかがよく分かります。
校長からのメッセージ
公の教育機関の講師には、誰もが望んで簡単になれるものではありません。
学校側には講師の選考基準があり、資格や実績などが総合的に評価されるのだろうと思います。
また、何事にもタイミングがあって、探す側と探される側の都合が一致しなければ、成り立ちません。
由利さんの場合、ご自身が教育に関心があったことに加え、アロマテラピーの母校からの紹介があった、産婦人科の病院でトリートメントをしていた経験があった、専門学校で講師をしていた経験があった、国際資格を持っていた、大学の近くにいたこと、など、いろいろな条件が重なったことで、教育機関での講師活動につながっていったのです。
ただ、望んでも得られる立場ではないとはいえ、社会的に通用する資格や経験を持っていないことでお声がかからないこともある。
今後、いつか講師として人に指導する立場になりたいという思いがあるならば、「誰でも持っているようなものではない資格を取っておいたほうがいい」と由利さんも語っていました。
資格がすべてではないにせよ、対外的に説得力を持つことは確かです。
とくに、セラピスト業界に詳しくない人や、学校を含めた公の機関にとっては、資格の有無は大きな判断材料になるはずです。
今後の自分のセラピストライフを考えて、活動の幅を広げるために役立つ可能性があるのであれば、資格取得の検討も一度はしておくとよいだろうとも思います。