福岡県行橋市にて、カフェ併設の個人サロンを運営する一方で、一般の方向けの健康講座の講師と、美容サロン等へのサポートをするシェルパ活動をしている三宮悠史さんのセラピストライフを紹介します。
【講師】編はこちら
【シェルパ】編はこちら
三宮さんは、自宅兼店舗のカフェ併設の個人サロンを運営しています。
基本のサロンメニューは、身体の不調をヒアリングした上で行うボディーケアと、リラクゼーションを目的としたもみほぐし(60分3000円〜5000円)を、お客様のご要望に合わせて提供しています。
今は完全予約制で週に2、3日のペースで活動し、50代から70代のカフェのお客様を中心に、様々な地域から来店があるそうです。
いずれは身体や健康に関する仕事を
元々野球少年だった三宮さん。仲間との身体能力の差にとても悔しい思いを抱いていたそうです。
その克服のために、中学時代に身体の仕組みや栄養についてなどの勉強をし、自ら実践します。
その成果が出たことが成功体験になり、社会人になって大手製造小売業に長く勤めますが、「いずれは身体や健康に関する仕事に携わりたい」という思いが膨らんでいたそうです。
そこで、今から12年前にカフェスペースのあるサロンを作ることを思い立ち、自宅を新築するタイミングで住居とカフェ、サロンのスペースを確保しました。まず、お母様をカフェオーナーとして、身体に良い食事を提供するお店を作ることにしました。(お店は福岡県認定健康推奨店舗)
その後、三宮さん自身もボディーケアを学び、自宅に施術用ベッドを置けるサロンスペースを2部屋確保して個人サロンをスタートします。
「自宅を新築するタイミング、カフェを始めたいという母の夢、自分で事業をしたいという僕自身の人生設計、そして父が購入した自宅の土地があったこと。それらの条件が合致したのが今の形です」(三宮さん談)
身近で頼られる存在として根本改善につなげていく
実際にサロン運営に取り組んでみて、「とても良い時間を過ごしています」とのこと。
メンテナンスとして再び来店されることもあれば、調子の良くなったお客様がカフェで報告をしてくれることもあり、それが多くの人の不調の根本改善を願う彼にとっての喜びになっているのだとか。
「根本改善をポリシーに、身近な頼られる存在でありたい」と三宮さんは話してくれました。
今後、別業態とサロンワークを合わせたスタイルを実践したいセラピストに対してのアドバイスを求めると、
「まずは特徴が見えやすいように、技術に特色があること」というセラピストの基本をおさえることを前提に、「サロン業務との橋渡しを用意することでしょうか」と話してくれました。
三宮さんの場合、「健康」というキーワードでカフェ事業とつながっていて、カフェのお客様で体に悩み事がある方にサロンを紹介するという流れができています。
たしかに単純に「人が集まる事業+サロン」と安易に考えてしまうと、苦戦することになるかもしれませんから、とても参考になる事例だと思います。
校長からのメッセージ
カフェなどの別業態との併設スタイルについては、「別業態(カフェなど)には人は来るけれども、サロンには来店がない」とか「一度来ても、リピーターにならない」というような話を聞くことがあります。
ところが三宮さんのサロンは、現在は特に広告などを使っておらずとも、カフェのお客様がサロンにも来る流れができていて、完全予約で運営できています。
先にも述べましたが、注目すべき点はカフェとサロンのコンセプトが一致しているということ。もちろん、セラピストとしてのヒアリング能力と施術技術の確かさも大切です。
つまり、カフェはカフェとして魅力があり、サロンも実力があることを前提として相乗効果を出しているのです。
三宮さんは、自宅を新築した時からの10年近いスパンで、今の活動スタイルを考えていたそうです。
一見すると、バラバラに見えることも、ご自身の中では1つの流れに乗っているとのこと。人生設計を俯瞰して非常に計画的にスタイルを構築されている印象です。
嬉しい誤算といえば、カフェのお客様が意外に多かったことなのだそう。
広告も集客ノウハウもないのに、カフェオーナーであるお母様のもとには、ご友人を含めた同世代(60〜70代)のお客様が年間350人以上来店し、リピート客も安定しているようです。
「これからは、これまでやってきたいろいろな活動を集約していって、時間的にも、技術的にも、特化した形で仕事をしていきたい」(三宮さん談)今後もロングスパンで計画が進んでいくことと思います。