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代表を務める古幡さん、スタッフの大橋さん、長瀬さんの3人は、10年前からセラピスト養成スクールをしています。
スクールはサロンと併設されておりトリートメントのご予約をいただいている時もそれぞれの部屋が用意されており進めることができるそうです。
リンパケアサロンHealing和は、千歳市の中でもっとも早い時期にリンパケアを始めたサロンであり、スクールとしてもこれまでに多くの生徒にリンパケアを指導してきました。
現在はリンパケアだけでなく、フェイシャルやもみほぐしなどの技術も教えています。
セラピスト養成スクールを始める以前は、リンパケアサロンHealing和ではお客様にセルフケアを教えていました。
しかし、多くの人から求められたことに加え、リンパケアを他の地域にも広めていく必要性を感じたことから、養成スクールを開校することとなります。
一からセラピストになろうとしている人のために
実際に生徒に教えてみて最初は、自分がセラピストとして行うことと、教えることの違いに戸惑ったといいます。
たとえば、現役の看護師である大橋さんは無意識のうちに専門用語が出てしまうこともあったとのこと。
一からセラピストになろうとしている人に、普段使っている言葉で説明をしていたら、まったく伝わらなかったそうです。
そのために3人で日々、どのようにしたら伝わるのかを考え、リハーサルをするなど、かなりの時間をかけて準備したそうです。
そうして10年もスクール運営を続けるうちに、テキストや伝え方、実習の方法などに磨きがかかっていき、3人も育成セラピストとしてのステージをあげることとなります。
「リンパに関する学びは、座学も実技もボリュームがあります。だから、生徒さんは1度は必ず不安になるものです。そこで生徒をどうサポートしていくのかが 指導をする側に問われてきます。でも、生徒の性格も、つまづき方もそれぞれで、解決法も1つではありません。私たちは3人だからこそ、いろいろな生徒に対応できたし、役割分担をしながらやってこれたのだと思います」(長瀬さん談)
様々な背景を持つ人たちのために
これから育成セラピストとして活動しようとしている方に対してのアドバイスを聞いたところ、
「今後は学ぶ生徒さんも様々な背景を持つ人が増えてくるのではないでしょうか。そうした生徒さんを育成するには、指導する側も常にアンテナを張って、学び続けていくことが大切だと思います」(大橋さん談)
最後に今後の展望について聞いたところ、
「これからは道外から北海道に来た方が学べるようなツーリズムスタイルにも取り組んでいきたいです」(古幡さん談)
温泉療法や森林療法など、健康回復や維持につながる観光を「ヘルスツーリズム」と呼びますが、生涯学習やリカレント教育の重要になりつつある現在ですから、学習と旅行の組み合わせたプランも行われるようになるのかもしれません。
とくに北海道のような観光資源が豊富な地域では尚更ではないでしょうか。
昔から「三人寄れば文殊の知恵」と言われるように、1人で考えても出ないアイディアも、仲間とならば生みだすことができるのかもしれません。
校長からのメッセージ
リンパケアサロンHealing和のスクールは、広告などを出しておらず、お客様やその友人など、つながりのある人が生徒になることが多いそうです。
スクールの受講料は200,000円ほどで、受講期間は3ヶ月〜半年で約30時間、マンツーマンの指導をしているとのこと。
スクールの活動においても、彼女たちが三者三様であることが良く出ているように思えました。
施術の指導をする際には、施術の動作を教えることだけでなく、生徒の施術を受けて、それが的確な動きなのかを判断することも必要です。
1人での指導ではそれを同時にできませんが、2人以上なら可能です。リンパケアサロンHealing和の場合は、2人で指導している最中に、もう1人が接客に出ることもできます。
誰かと共同で何かをする時には、自分と同じような知識と経験を持つ相手を想定しがちですが、このケースを聞いていると、まったく別の経験値を持つ人との共同活動にも魅力があるように思えます。
もちろん、目的意識の共有は誰と活動するにも重要ですから、誰でもよい訳ではないのでしょう。これから誰かと共同で活動しようとするならば、ある程度の取り決めを交わしておくとよいのかもしれません。
今後も指導を求める生徒たちに、自分が持つ知識や実技を丁寧に伝えていきたいと3人は言います。その姿勢は10年前から変わることなく3人の中にあります。