いろんな場面で伝えていますが、セラピストは基本“ひとり”なんだと思っていまして。
どんなスキルを有していようとどんな環境であろうと。それを日々受け止めているのがプロフェッショナルなセラピストといえます。
と言いますのも。クライアントが目の前にいる時に2人がかり3人がかりのセラピストがセラピーをすることはないですし、
ひとたびセラピーをするときには新人もベテランも関係なくひとりのセラピストとして評価されるからです。
クライアントもまた“たった一人”でセラピストのもとに訪れて心や身体をセラピストに委ねているのです。
全ては“ひとり”がベースで成り立っている働きや活動だからこそ、やはり自分の中で基準を持たなければいけません。
その基準があるからこそ何を高めたらいいのか、何をしなければならなくて何を捨てるべきかもわかるのです。
もちろん仲間はいるでしょうし、相談相手や育ててくれた人や育てた人もいるかもしれません。
でも。クライアントとの一対一の関係を前提として自らのセラピストライフを組み立てていくものであり、
それこそがセラピストとしての喜びと誇りとなるのです。
セラピストの学校でもセラピストたちが集まる場(オープンキャンパスなど)がありますが、その場に集まるプロフェッショナルセラピストたちはそのことを直感的に理解しているようです。
僕もまたオープンキャンパスの中の講座では目先でないちょっと先のことを考えられるようなテーマを掲げたりしますが。
それはセラピストライフを振り返る機会とし、自らの足で立つものであって欲しいと願うわけです。
真に自立したセラピストのもとに来ているクライアントは。本当に幸せなんですよねぇ。(文責:谷口晋一)